原油安〜中国経済成長鈍化とともに〜
原油安。
ちょっと経済なり、マーケットのことをかじったことのある人なら、
日本経済において、恩恵をもたらすことが多いことをわかっていただけるでしょう。
しかし、本記事を主にご覧に頂いてる方は、そういったことに
疎い方々であることを仮定し、詳しく説明させていただければと思います。
日本という国は、輸出企業が多く、原油が安くなると、その輸送コストが安くなるため、利幅が増え、業績アップにつながるため、プラスの影響が働くとされていました。
しかし、
今回は全くの逆の現象が起きた。
原油の価格が下がれば下がるほど、日本株が売られていく。
誰がこんな事態を予想できたでしょうか。
ゆっくり、紐解いていきましょう。
原油について、
何をもって高いか、安いかを判断するのか。
これはその時の市場との需給の関係によって決まる価格なので一概には言えません。
原油は、WTIやドバイ原油、北海ブレンドなどの価格が参考にされます。
ちなみに2016/7/8現在では、おおよそ、45〜50ドル。
ちなみに、原油安と市場が騒いでいた時は、この半値くらいでした。
つまり、25ドルくらい。
では、なぜ原油安になったのか。
原因は中国にあります。
以前、経済成長率11%の時代もあった中国ですが、
現在は、6.9%ほど。(参考、日本は0.1%)
日本と比較すると、6.9%でも十分高い数字だっったのですが、
設備投資にお金と資源をかけすぎた結果、
供給過剰になり、需給のバランスが崩れました。
結果、資源価格の下落、同様に原油の価格も下げました。
さて、
原油の価格が下がれば、何が起きるのか。
原油を生産しているのは、サウジアラビアを中心とするOPEC(産油国の集団をイメージしてください)です。
原油生産によって生み出し、経済成長を支えてきた原油の価格が下がれば、国は困るわけです。
そこで、今まで原油によって稼いできた、いわゆるオイルマネーを売り、なんとか耐え凌ごうとしたわけです。
そこで、ターゲットになったのが、当時好調をキープしていた、日本株。
売りに売られ、年初は6日連続株価を下げました。
中国を発端とする原油安からの日本及び、世界経済に対する影響を
いつしか、チャイルショックと呼ぶようになりました。
現在は、資源価格も安定を取り戻し、同様に原油価格も戻してきていますが、本来原油安は日本経済にとってプラスと考えられていただけに、
大変ショッキングな話題でした。
ちなみに、原油価格と米ドルは逆相関関係がありますので、
そこまで知りたい方は、ググってください。
本記事では割愛させていただきます。
以上、原油安についてのお話でした。